シャンプーって何からできてるの!?

シャンプーに含まれる成分のうち、最も重要な役割を持つのが『界面活性剤』という洗浄成分です。
界面活性剤は、水と油を混ぜ合わせることのできる物質で、
水に馴染みやすい『親水性』と油に馴染みやすい『親油性』の両方の性質を持っています。
お湯だけで髪を洗っても頭皮の皮脂を完全に落とすことはできませんが、
界面活性剤が含まれたシャンプーを使用することで、皮脂をお湯に馴染ませ、綺麗に洗い流すことができるのです。

さて、なぜ界面活性剤がシャンプー選びの最重要ポイントなのでしょうか?
それは、界面活性剤が私たちの髪や頭皮に最も影響を与える成分だからです。
皮脂や汚れを洗い流すためにはある程度の洗浄力が必要ですが、

界面活性剤の洗浄力が強ければ頭皮や髪のダメージが大きくなりますし、洗浄力が弱ければ頭皮の皮脂や汚れが落ちにくくなります。

 

界面活性剤は、洗浄力以外にも様々な性質を持っています。
髪を柔軟にしたり、殺菌力を持つものもあります。これらの性質が頭皮や髪に何らかの影響を与えます。
バランスよく成分全体が配合されていることが重要なポイントになってきます。
ここで一般的によく使われる3種類の界面活性剤の説明を致します。

 

高級アルコール系

市販されているシャンプーの中で最も一般的なのが、高級アルコール系シャンプーです。

大手企業が製造している
シャンプーのほとんどは高級アルコール系と言っても過言ではありません。種類が豊富で価格もお手頃です。
名称に『高級』という言葉がついているので、良いもの・高価なものというイメージを持つ人もいるかもしれませんが、
単にアルコール分子中の炭素が6つ以上含まれているものを高級アルコール、
5つ以下のものを低級アルコールと呼んでいるに過ぎません。
低級アルコールは水性であるのに対し、高級アルコールは油性の性質を持ちます。
炭素の数が多いほど油性の性質が強くなるため、泡立ちや洗浄力に優れます。
市販のシャンプーに高級アルコール系が多い理由は、泡立ちが良く、洗浄力があり、コストを低く抑えることができるためです。
しかし、このようなメリットばかりではありません。洗浄力や脱脂力が強いということは、裏を返せば肌への刺激が強く、
乾燥を促進させやすいということでもあります。
また、必要な皮脂を除去しすぎることで、肌が敏感になり、痒みや炎症を引き起こしやすくなるケースもあります。
現在では研究開発が進み、洗浄力がソフトなものや刺激性の弱いものも販売されるようになっていますが、
それらに関しては『低コスト』という特徴が失われています。

石鹸系

石鹸系の洗浄成分は、アルカリ性の陰イオン活性剤で、天然由来の脂肪酸にアルカリを反応させて作られた界面活性剤です。
石鹸系シャンプーの特徴は、安全性が高くアレルギーを引き起こしにくいということです。
皮膚への刺激も少ないため、赤ちゃん用のシャンプーに使用されることもあります。
洗浄成分はアルカリ性のものほど洗浄力が強いという特性がありますが、
石鹸系シャンプーもアルカリ性であるため、強い洗浄力を持っています。
ただし、アルカリ性の成分によって髪のキューティクルが開きやすくなるため、洗い上がりに髪のごわつきやきしみが発生しやすいというデメリットがあります。石鹸系シャンプーを使用した後にはトリートメントなどで髪を保護する必要があります。
また、洗浄力が強いため、皮脂を除去しすぎてしまうこともありますので、使用量などに注意する必要があります。
石鹸系シャンプーは使い心地が他の種類のシャンプーに比べるとやや劣りますが、
使い続けるごとに頭皮や髪のコンディションが改善し、より自然な状態をキープすることができます。

アミノ酸系

アミノ酸系シャンプーは、主な洗浄成分としてアミノ酸系の成分が使用されているシャンプーです。
天然成分を原材料とする合成界面活性剤が配合されており、頭皮に優しいのでサロンや美容室などでも多く使われています。
皮膚や髪の毛を構成しているたんぱく質は、アミノ酸が連なってできています。
そのため、アミノ酸系の界面活性剤は頭皮や髪とも相性が良い成分であるといえます。
アミノ酸系シャンプーは頭皮や髪と同じ弱酸性の性質があるため、刺激が少なくソフトな洗い上がりになるのが特徴です。
また、天然由来の成分が使用されているため、アレルギーや炎症を起こしにくいというメリットもあります。
高級アルコール系シャンプーと比較すると洗浄力がやや弱い傾向にありますが、
皮脂を除去しすぎることがないため、頭皮や髪の保湿や乾燥対策に役立ちます。
このような特性から、育毛を目的としたシャンプーの多くがアミノ酸系シャンプーとなっています。
乾燥肌や敏感肌の方、頭皮のエイジングケアをしたい方におすすめです。
当店のオリジナルプロダクトの ” 太陽のほほえみ シャンプー ” はこれに属します。

最近では ”湯シャン“ が流行しましたね。
界面活性剤そのものが良くないと考え、お湯ですすぐのみのケアですね。
続けるうちに自浄作用が出てきてシャンプー類を使わなくて良くなるそうです。
そういう考えもあると思います。


シャンプーひとつとっても、色々な考え方があると思います。
ですからご自分でメリット、デメリットも含めて考え
何を優先させるか!? これがキーワードになってきます。
私達が出来ることは情報提供、
そしてお客様の髪の状態に合わせたアドバイスです。
最後に決めるのはお客様ご自身です。
是非参考にしてみて下さい☆